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8 テーラガーター

5.9. ヴィジタセーナ長老の詩偈

心よ、〔わたしは〕おまえを、楔ある門に象を〔繋ぎ止める〕ように、押さえ付けるであろう。肉体から生じる欲望の網よ、おまえを、悪のうちへと駆り立てることはないであろう。

押さえ付けられたおまえは、門を開くことを得ずにいる象のように、〔もはや、悪へと〕赴くことはないであろう。心よ、〔悪しき〕賽の目よ、去れ、しかして、〔おまえは〕悪を喜ぶ者となり、繰り返し、〔悪の道を〕歩むことはないであろう。

鉤をもつ捕捉者(象使い)が、新しい捕捉〔の対象〕である、〔いまだ〕調御されてない象を、力のままに、〔象の〕欲しないところへと〔その向きを〕変えるように、このように、おまえ〔の向き〕を変えるであろう。

優れた馬を調御することに巧みな智ある、最も優れた馭者が、善き生まれ〔の駿馬〕を調御するように、このように、五つの力(五力:信・精進・気づき・心の統一・知慧)における確立者として、おまえを調御するであろう。

気づき(念)によって、おまえを縛り付けるであろう。〔気づきに〕専念する者として、おまえを調御するであろう。心よ、精進という重荷で制御された〔おまえ〕は、これより遠くに行くことはないであろう。ということで――

 ……ヴィジタセーナ長老は……。